オフィス環境において、照明は快適性や作業効率に大きな影響を与えます。 適切な照明設備を選び、効果的に使うことで、従業員の快適性を高め、生産性を向上させることができるでしょう。 本記事では、照明設備の選び方と効果的な使い方について解説しています。 今ある照明がまぶしく目が疲れる方やメンテナンスにお困りの方、消費電力が高く光熱費でお悩みの方など、照明設備の入れ替えを検討した際には、是非この記事をご参考ください。
ひとことに照明設備と言っても、天井照明・スタンド照明・シーリングファンなど、様々な種類がありますが、オフィスでよく用いられている代表的な照明設備として以下の5種類があげられます。
・直接照明
天井に設置された蛍光灯やLEDパネルなど、天井から直接光が降り注ぐ照明のことです。照明範囲が広く、一般的に明るい印象を与えることができます。
・間接照明
壁や天井から反射して広がる柔らかい光が特徴の照明です。照明器具自体が目立たず、空間全体を均等に明るくすることができます。
・スポットライト
照明範囲が狭く、特定の場所やオブジェクトを照らすために使用されます。調光機能が付いている場合もあります。
・デスクライト
個人が使う机やワークスペースに設置される照明です。直接照射されるため、明るさや方向を自由に調整することができます。
・自然光の取り込み
窓から自然光を取り込むことで、照明だけでは再現できない明るさや温かみを生み出すことができます。ただし、直射日光の当たる場所には遮光カーテンを取り付けるなど、熱や光の調整が必要です。
以上が、オフィスでよく使用される代表的な照明設備の種類となります。照明設備は、オフィス内の照度や明るさ、空間の雰囲気に大きく影響を与えるため、適切な照明設備を選び、効果的に使用することが重要です。
次に、照明設備の選び方から使い方について順番に紹介します。
オフィスにおける照明設備を選ぶ際には、以下の点に注目することが重要です。
オフィス内には、書類作業やPC作業、会議、打ち合わせなど様々な用途があるため、それぞれの用途に合わせた照明を選ぶことで必要な明るさを確保することができ、効果的な照明効果を得ることができます。
例えば、スポットライトは特定の場所やオブジェクトを照らすために使用され、デスクライトは個人の机やワークスペースによく設置されます。
また、オフィス内の照明設備は、デザインや雰囲気にも影響を与えるため、オフィス内のイメージに合ったデザインの設備を選ぶことで更に快適な空間を演出することができます。特に接客業やクリエイティブ業界では、照明のデザインが重要視される傾向にあります。
照明が当たる面の明るさを”照度”、光の色合いを”色温度”と表し、これらの度合いは照明器具の選択に重要な要素のひとつです。
明るさが不十分な場合は目の疲れやストレスを引き起こし、明るすぎる場合は眩しさや刺激を感じて作業効率が低下に繋がります。
また、色温度が低すぎると居心地が悪くなりやすく、高すぎると緊張感が増します。
そのため、照明器具の選択や配置を工夫し、作業内容に合わせた適切な照度や色温度を確保しましょう。
エネルギー効率は、オフィスのランニングコストに直結する重要な要素のひとつです。
省エネ性能が高い照明設備を選ぶことで、光熱費の削減に繋がります。
具体的には、LED照明がオススメで、従来の白熱電球や蛍光灯に比べ、消費電力が少なく、寿命も長く、メンテナンスの頻度も低いため、非常に経済的な照明設備として多くの企業が採用しています。
また、LED照明には色温度が調節できる製品もあるため、好みの明るさや雰囲気に合わせることもできます。
初期投資費用は必要ですが、長期的な視点で見ると、省エネ性能が高いため、ランニングコストが削減されることから、投資効果は高いと言えます。
次に、オフィスに効果的な照明設備の使い方を3つ紹介します。
間接照明は、照明器具が直接発光せず、壁や天井などから反射して照らす方法です。
間接照明を使うことで、柔らかい光が拡散され、明るさが均等になるため、眩しさが少なく作業中でも目の疲れを軽減することができます。
間接照明の使い方には以下のようなポイントがあります。
・天井に設置する
間接照明を天井に設置することで光が拡散され、部屋全体を明るくすることができます。
また、照明器具が目に入らないため、より自然な明るさを実現することができます。
・昼光色の電球を使用する
間接照明は、自然な光を実現できるのが特徴ですが、電球の色温度によって明るさや雰囲気が大きく変わります。
オフィスで使用する場合は、昼光色の電球を使用することで自然色に近い色合いでストレスなく作業効率を高める効果があります。
・位置や向きを考慮する
照射位置や向きを考慮することで、間接照明をより効果的に使うことができます。
例えば、天井の角に設置することで、部屋全体を照らすことができ、光の反射角度を調整することで、より自然な明るさを実現することができます。
・他の照明と併用
間接照明は、主照明と併用することで、より快適な照明環境を実現することが可能です。
洗練された空間の演出はもちろん、作業時には主照明を使用し、リラックスする時間には間接照明を使用するなど、目的に応じて使い分けることができます。
調光機能を活用することで照明設備をより効果的に利用できます。
調光機能とは、照明の明るさを調整することができる機能のことで、中には照度だけでなく色温度も同時に調整できるものも。
調光機能を活用することで、以下のような効果があります。
・快適な照度の確保
調光機能を利用することで、昼間と夜間で変わる屋外から取り入れられる光の量に合わせて、照明の明るさを調整できるため、常に快適な作業環境を確保することができます。
・エネルギー効率の向上
明るさを必要以上に高く設定すると、余分な電力を消費してしまい、必要のないコストがかかってしまいますが、調光機能を活用し、必要な明るさに合わせて照度を調整することで消費電力を削減することができます。
調光器には、トライアック調光器、PWM調光器、DALI調光器など種類があり、用途に応じた適切な調光器を選ぶ必要があります。
また、調光機能を活用する場合は、個人の判断ではなくオフィスの利用する人々と相談するなど、コミュニケーションを大切にし、快適な明るさを確保するようにしましょう。
人感センサーは、人の動きを感知して照明が自動的に点灯する機能を指し、この機能を活用することで、不要な点灯や消灯を防ぎ、快適な環境を保つことができます。
特に効果的な活用方法として、移動の多い業務内容や、会議室など使用頻度の多くないエリアに設置することで、点灯や消灯の手間をなくしたり、照明の消し忘れを防止したりすることができます。
オフィスの照明設備は定期的にメンテナンスしなければなりません。
照明設備のメンテナンスを怠ると、以下のような問題が発生する可能性があります。
・照明の劣化
照明の清掃を怠ると、照明の光源部分や光を反射する面が汚れや埃で覆われ、光量が低下したり、光の色味が変わったりします。
また、使用期間が長くなればLEDや蛍光灯の光源自体が劣化し、光量が低下することがあります。
・災害の発生原因
劣化した照明設備を使用し続けた場合、配線やコンセント・プラグなどの錆びや緩みにより、感電や火災の危険性が高まります。
・コストの増加
古い照明設備は、故障や劣化が起こりやすく、使い続けることで修理や交換費用といったコストがかかります。
また、エネルギー効率も非常に悪くなり、最新のLEDへ入れ替える費用よりも光熱費の方が高くつくケースも多いです。
このように照明器具の寿命を延ばし、効果的な照明を維持するため以外にも、安全に利用し続けるためには定期的な清掃や交換、修理などのメンテナンスは不可欠な作業です。
照明設備は、オフィスの作業環境に大きな影響を与えるため、適切な設備の選定と適切な使い方が重要です。
また、照明設備のメンテナンス問題も同時に考慮する必要があるため、照明設備を導入する場合は、アフターフォローの有無も確認すると良いでしょう。
弊社では、照明設備の提供だけではなく、より良いオフィス環境へのプランニングやアフターフォローなどのサービスも充実しています。
照明設備の導入や入れ替えについてお悩みの方は、今一度ご相談ください。