オフィスを間仕切る際の手法として、よく検討されるのが造作壁とパーテーションです。 特に造作壁は、名前に”壁”と付くだけあって、より空間を独立したものにしてくれます。 またデザインに柔軟性があり、より理想的なオフィスを実現することが可能なのも最大の特徴と言えるでしょう。 本記事では、造作壁に視点を置いてパーテーションと比較しつつ、造作壁の魅力を紹介しております。 オフィスのレイアウトでお悩みの方は、是非ご参考ください。
”室内の壁”を想像した際に、思い浮かぶような壁を後付けで造作するものを「造作壁」と呼びます。
LGSと呼ばれる軽量鉄骨で骨組みを作り、石膏ボードを貼り付けた後、好みの仕上げ材で仕上げます。
一般的には、間仕切りや空間の演出を目的に設置され、パーテーションと比較されることが多いです。
造作壁とパーテーションは、オフィスの間仕切りとして頻繁に比較検討されますが、その特徴には相反するものがあります。
間仕切りを採用する際は、両方の特徴と違いを理解してオフィスをデザインしましょう。
造作壁の最大の特徴は、デザイン性の高さです。
仕上げ材の種類が豊富なことから希望するデザインを柔軟に再現できるため、単なる間仕切りに留まらず、オフィスの演出としての役割もこなします。
施工完了までに複数の工程を踏んでしっかりと取り付けるため、レイアウト変更や現状回復工事の際は、取り壊す以外に変更や撤去をすることができませんが、しっかり取り付けている分、遮音性にも優れています。
メリット:デザイン性が高い、遮音性が高い
デメリット:設置位置やデザイン変更が難しい
パーテーションの特徴は、その利便性にあります。
施工工程が少ないため短期間で設置することができ、一部の解体や増設・移設にも対応することができます。
既製の柱とパネルを組み合わせて作るため、曲線が出来ないなど造作壁と比較してデザイン性には劣ってしまいますが、カラーや仕上げ材の種類が増えてきていることから、組み合わせによっては希望通りのデザインに近づけることができます。
メリット:工期が短い、レイアウト変更が容易
デメリット:デザインに制限がある
造作壁の最大の魅力はなんといっても〘環境への適応力の高さ〙にあります。
オーダーで施工するため、特殊な条件や形状の空間にも対応できるのが造作壁の利点です。
その魅力はデザイン性の高さに留まらず、開放感とプライバシーの調整や収納スペースの内臓、コンセントの増設など多岐にわたります。
更に造作壁へホワイトボードやモニターなどの機器と取り付けることで、機能的な空間を実現することもできます。
造作壁とパーテーションは、同じ間仕切りとしての役割を果たしますが、特徴の違いから見た目で判断することができます。
以下では、左にパーテーション、右に造作壁の施工例を紹介しますので見比べてみてください。
パーテーションからはどれもスッキリとした印象を感じられるのに対し、造作壁は様々なコンセプトを柔軟に表しています。
一般的にこれらの特徴から、デザイン性を求めるエントランスや応接スペースには造作壁、利便性を求める会議室や執務室にはパーテーションと使い分ける企業が多いです。
造作壁の施工を検討する際は、先ず初めに造作壁を作る目的と条件等を具体的にしましょう。
1.造作壁を作る目的
「オフィス内の区分けをしたい」「リニューアルして印象をより良くしたい」「新しく入居したオフィスと会社のコンセプトが合わない」等、様々な理由が並べられるなか、どういった課題に対して造作壁を作ろうと思うに至ったのかを明確にしましょう。
また、間仕切りが欲しいのか、空間を演出したいのか、又はそのどちらも兼ねているのか等の利用目的も確認すると更にいいです。
2.場所
次に造作壁を作る目的を基に、施工範囲を決めます。
どこのエリアにどの様なレイアウトで施すのか、課題はクリアされるのかを確認しましょう。
3.コンセプト
造作壁のコンセプトを決める際は、あらかじめ決まっている要素を洗い出します。
具体的には、企業のコンセプト、イメージカラー、施工目的と場所などです。
他にも、スタイリッシュで洗練された空間にしたいのか、親しみのある暖かい空間がいいのか、ユニークな要素を取り入れてユーモアある空間にしたいのかの方向性も決めておきましょう。
4.予算を決める
造作壁を作るのにかかる費用は、ケースごとに大きく変わります。
一般的には25万円からを目安に施工範囲の広さや仕上げ材の種類、配線の埋め込みや防音効果などの付加要素によって費用が加算されます。
具体的な条件が決まったら、次は実行に移すために施工に係る各方面へのアプローチをします。
施工するための条件が明確になった後は、実際に施工するための手配をします。
一般的には以下の手順で工事を実行に移します。
1.オーナーへの許可
施工したいエリアが賃貸物件の場合、オーナーまたは管理会社から工事の許可を得る必要があります。
許可を得ると同時に工事区分を確認し、B工事なら指定の業者へ、C工事なら任意の業者へ工事を依頼します。
2.見積り依頼
工事の許可を得ることができたら、工事業者へ見積り依頼をします。
業者へ問い合わせた際にあらかじめ決めていた条件を提示し、現地調査を行ってから具体的な工事内容を決めていきます。
3.デザイン
現地での調査結果や条件を基に、業者が提案するデザインと希望のデザインのすり合わせを行います。
デザインが固まってから実際の見積り金額が提示されます。
4.施工スケジュールを決める
造作壁の新設工事は、着工から完工までおおよそ1週間~10日程度を要します。
工事の規模や内容によって日数が伸びることもあるため、業者へ問い合わせる際に希望の工事日などもあらかじめ決めておくといいでしょう。
5.工事
デザインとスケジュールが決まれば後は施工するだけです。
細部に気を配りながら施工したものを業者と一緒に最終確認し引き渡されます。
造作壁の工事は、コンセプトを思案する施主と、実際の工事を請け負う業者の二人三脚で行います。
視覚の大半を占める壁は、間仕切りとしての役割の他に、空間の印象に大きく影響を与えるポイントのひとつであり、企業のブランディングにも一翼を担います。
そのため、工事を請け負う業者の選定は工事の成功に直結する大切な要素です。
弊社では、数ある実績と経験を基にお客様に満足して頂けるサービスを提供しています。
実際の工事だけではなく、施工経験が豊富だからこそできる提案や、条件の思案段階でのレイアウトなどのご相談も承っております。
また、安心してご利用頂けるよう引き渡して終わりではなく、アフターサービスも充実しています。
お見積りのご案内まで無料でご相談承っておりますので、工事をお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。