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オフィス×アロマで職場はどう変わる?生産性を高める空間づくりの新常識

働き方が多様化する中で、オフィス環境の質が企業力に直結する時代になりました。 「集中できない」「気持ちが切り替わらない」「ストレスが抜けない」など、“見えない不調”を抱える社員が増える中、業務効率やウェルビーイングの観点から注目されているのがアロマの活用です。 香りは空間の雰囲気をつくるだけでなく、心理状態や行動にも影響を与えるとされ、オフィスの気持ちよさ・働きやすさを左右する要素として取り入れる企業が確実に増えています。 本コラムでは、アロマ導入の意義から、効果、運用のポイントまで整理して解説します。
【なぜオフィスでアロマが注目されているのか】
オフィスにアロマを取り入れる企業が増えている背景には、「心理的快適性が仕事の質に影響する」という考え方が広まりつつあることがあります。
特に注目されているのは次の3点です。
集中力を高める環境づくりに寄与する
香りが脳の覚醒・リラックスをサポートするという研究が進んでいます。
ストレスケアの手段として効果的
人がストレスを感じる要因の多くは、空間の“微細な不快感”にあります。
オフィスブランディングに活用できる
受付や共用部の香りが企業イメージに直結するケースも。
このように、アロマは“働きやすさ”だけでなく“企業価値”にも関わる要素となりつつあります。
【アロマ導入の初期ステップ】
オフィスにアロマを導入する際は、
「なぜ香りを使うのか」「何を改善したいのか」を明確にすることが重要です。
目的ごとによくある例は以下の通りです。
・集中環境の強化
・リフレッシュスペースの質向上
・来客対応のブランディング
・ストレス軽減や気分転換
・部署ごとの働き方に合わせた環境設計
目的が定まると、“香りの種類”や“導入エリア”に無駄がなくなり、アロマの効果を最大化できます。
【香りの選び方】

オフィスで扱う香りは、好みだけで決めると失敗しがちです。
働くシーンに合わせて選ぶのが基本です。
集中したい:レモン、ローズマリー
頭が冴える香りとして定番。
リラックスしたい:ラベンダー、ベルガモット
ストレスが溜まりやすい部署にも相性が良い。
コミュニケーション活性化:オレンジ、ゼラニウム
明るく前向きな雰囲気をつくる。
ブランドイメージの演出:ウッド系、シトラスブレンド
受付や会議室の格を上げる効果あり。
アロマは“環境の目的に合わせた設計”が欠かせません。
【オフィスのアロマは導入場所で効果が変わる】
アロマを効果的に機能させるには、香りを漂わせる場所を戦略的に決めることが大切です。
よく導入される例としては、
受付・エントランス:企業の第一印象をつくる
フリーアドレスエリア:集中・切り替えをサポート
会議室:緊張を和らげクリエイティブ促進
リフレッシュスペース:休息の質を高める
更衣室・パウダールーム:清潔感の向上
同じ香りでも、空間によって感じ方がまったく異なるため、“場所ごとに役割を決める”ことが成果につながります。
【アロマとオフィスの空間デザインの相乗効果】
アロマは空間づくりの一部として考えると効果が大きくなります。
例えば、
・自然素材の家具×ウッド系アロマ
・ホワイト基調×シトラスで清潔感UP
・協働スペース×フルーティブレンドで活気ある空間に
・落ち着いた会議室×ハーブで思考の深まりを支援
香りは“視覚では伝わらない要素“を補完し、全体のイメージを調整する役割も果たします。
【オフィスにアロマを導入する際の注意点】
魅力が多いアロマですが、オフィス特有の注意点も必ず押さえておく必要があります。
・香りの強さに敏感な社員がいる可能性
事前アンケートやトライアル期間を設けるのがおすすめ。
・香りの偏り・ムラ
ディフューザーの配置や風の流れを考慮する。
・香りが混ざるリスク
複数箇所に置く場合は、ブレンド設計を事前に。
・メンテナンス負荷
アロマ機器の補充・清掃は意外と手間。
配慮が不足すると“快適のための香り”が“ストレスの原因”になるため、計画的に導入することが重要です。
【オフィスにアロマを導入した後の評価と改善】
アロマは導入して終わりではなく、運用の質によって満足度が大きく変わります。
確認しておきたい項目は以下の通りです。
・集中度や気分に関するアンケート
・不快感がないかのチェック
・季節ごとの香りの微調整
・使用量、メンテナンスの負荷
・来客、社員からのフィードバック
“使われ方の変化”を観察しながらアップデートすることで、香りの効果を安定して維持できます。
【まとめ:アロマは働く環境の質を底上げする投資】

アロマの導入は、単なるリラックス施策ではありません。
社員の心理状態を整え、パフォーマンスを支え、オフィスのブランド価値向上にもつながる“環境づくりの戦略”です。
まとめると、
アロマは集中・リラックス・コミュニケーションに作用する
目的を整理して選ぶと効果が出やすい
空間の役割に合わせた香りが重要
アロマは“見えないデザイン”として機能する
導入後の運用で満足度が大きく変わる
働く環境の質を高めたい企業にとって、アロマは手軽で効果が大きく、導入価値の高い取り組みといえます。