現代のオフィスにおいて、快適なワークスペースと高い業務効率は、企業にとって競争力を維持するために不可欠な要素です。 しかし、近年増えているテレワークやフリーアドレス制など、オフィス環境は大きく変化しており、従来のオフィスレイアウトや設備では対応しきれない課題も生まれています。 そこで注目を集めているのが、OAフロアと呼ばれる床システムです。 本記事では、OAフロア施工で快適なオフィス環境を実現するために必要な知識を詳しく解説します。 快適なオフィス環境づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
OAフロアとは、正式名称を「オフィスオートメーションフロア」と言い、オフィスや商業施設で使用されるフロアシステムの一種です。
床下に配線や配管を通すことができる構造を持っており、このシステムによって配線や配管等を床下に隠し、オフィスレイアウトの自由度を高めすっきりとした環境に保つことができます。
利点の多いOAフロアですが、OAフロアを採用している物件は限られているため、配線を床下に収納したい場合は、OAフロア施工をすることで配線を床下に収納することができるようになります。
OAフロアは、オフィス環境を総合的に改善するための重要な要素として、主に以下の機能を備えています。
・安全性の向上
電気配線や通信ケーブルを床下に収納することで、オフィス空間をスッキリとさせ、掃除やメンテナンスが容易になります。
これにより、配線が障害物となって転倒の危険性を減らすことができ、配線に引っかかってしまうことで起きる機械の断線によるトラブルも減少します。
・遮音性、防音性の向上
OAフロアは、床下に空洞を作ることで音の伝搬を抑制する効果があり、音漏れ対策として有効な手段の一つです。
床下空間を活用することで、下層階への音漏れを抑制し、騒音トラブルを未然に防ぐことができます。
・オフィスレイアウトの自由度向上
OAフロアの最大の利点は、配線の変更が非常に容易であることです。
従来の床材では、配線の変更や追加が必要になるたびに床を剥がしたり、壁に穴を開けたりする必要がありました。
しかし、OAフロアでは、床下のスペースに配線を通すことができるため、簡単に配線を変更することができます。
・資産価値の向上
OAフロアは、オフィスビルの資産価値を高める要素の一つです。
先述の通り、OAフロアを採用している物件は限られているため、所有している物件をOAフロアへ施工することによって資産的価値が上昇すると言えるでしょう。
OAフロア施工には、大きく分けて2つの種類があります。
置敷タイプは、最も一般的なタイプのOAフロアです。
パネルと脚が一体化しており、床に直接敷き詰めるだけで施工できるため、施工が簡単で安価な点がメリットですが、床下空間の高さがあまり確保できないというデメリットもあります。
[置敷タイプの主な種類]
◆置敷式簡易OAフロア
パネルと脚が一体化しており、最もシンプルな構造のOAフロアです。
安価で施工が簡単ですが、床下空間の高さがあまり確保できません。
◆置敷式溝配線OAフロア
パネル側面に溝があり、そこに配線を収納することができます。
置敷式簡易OAフロアよりも床下空間の高さがありますが、施工がやや複雑になります。
支柱タイプは、高さ調整可能な支柱の上にパネルを設置するタイプのOAフロアです。
床下空間の高さ自由度が高く、多くの配線・ケーブルを収納することができ、重量物の設置にも適しているのが特徴になります。
[支柱タイプの主な種類]
◆鉄板OAフロア
高い耐荷重性を持ち、重量物の設置に適しています。サーバーラックやコピー機などの重量機器を設置するオフィスにおすすめです。
◆パーティクルボードOAフロア
鉄板OAフロアよりも軽量でカットや穴あけなどの加工がしやすいため、施工が簡単なことから鉄板OAフロアよりも安価なのが特徴です。
一般的なオフィスであれば、ほとんどのケースでパーティクルボードのOAフロアが採用されます。
OAフロアには、それぞれ異なる特徴とメリット・デメリットを持っていることから、用途や目的に合わせて最適な素材を選ぶことが重要です。
OAフロア施工を検討している場合は、ぜひ専門業者に相談し、用途や目的に合った最適な素材とOAフロアシステムを提案してもらうと良いでしょう。
Aフロアの施工は専門的な知識と技術が必要ですが、大まかな手順は以下の通りです。
ステップ1:現地調査と設計
まず、現地調査を行い、配線や配管のルートを決定し必要な材料と工数を見積もります。
ステップ2:見積書の提出
現地調査で得た情報を基に作成した見積書を取得後にご発注の意思を確認します。
ステップ3:工事のスケジュール調整
作業員の手配や工事に必要な材料を準備し、工事日を確定させます。
ステップ4:OAフロアパネルの設置
フロア上の荷物を全て無くした状態からOAフロアを設置します。
ステップ5:配線の敷設
パネルを設置した後、電気ケーブルやデータケーブルを整理して敷設し、必要に応じてコンセントやデータポートを設置します。
ステップ6:最終調整と検査
すべてのパネルが正しく設置され、配線が完了したら、最終調整としてパネルがしっかり固定されていること、配線が適切に配置されていることを確認します。
現代のオフィスにおいて、快適なワークスペースと高い業務効率は不可欠です。
そんな理想的なオフィス環境を実現するために欠かせないアイテムこそが、OAフロアなのです。
OAフロア施工は、専門的な知識と技術が必要となるため、経験豊富な施工業者を選ぶことが重要です。業者選びには、実績や評判、施工料金などを比較検討することをおすすめします。
オフィス環境を快適に、業務効率をアップさせたいと考えている場合は、ぜひOAフロア施工を検討してみてはいかがでしょうか。
弊社では、オフィスの専門家としてオフィス内の幅広い要望に答え続けてきた実績があります。
OAフロア施工をご検討の際は、是非お問い合わせください。