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スライディングウォールとは?費用と選び方を解説

スライディングウォールとは?費用と選び方を解説

会議室が足りない、使っていない時間帯がもったいない、組織変更のたびに工事が発生する。 こうした課題を抱える総務・経営企画のご担当者様に向けた記事です。 スライディングウォールの基本的な仕組みから、遮音性能、建築基準法や消防法の注意点、費用相場、そして長く使うためのメンテナンスまでを、オフィス内装の実務者の視点でご紹介します。 あわせて、壁を壊さずに間取りを変えられることが、コストと廃棄物の両面でどれだけの差を生むのかについても解説します。

【スライディングウォールとは何か】

スライディングウォールとは、天井に取り付けたレールに沿ってパネルを移動させ、空間を仕切ったり開放したりできる可動間仕切りです。可動壁、移動間仕切りとも呼ばれます。

現在の主流は、床にレールを設けない「ノンレール仕様」です。

床面がフラットなため段差につまずく心配がなく、掃除や什器の移動も妨げません。

オフィスでは会議室同士の境界、あるいは執務スペースと多目的スペースの間に導入されるケースが増えています。

使う時は仕切り、使わない時は開け放って一体の大空間として使う。この切り替えができることが最大の特徴です。

【導入で得られるメリット】

最も大きな効果は、限られた面積を時間帯によって使い分けられることです。

たとえば普段は二つの会議室として使い、全社集会の日は開放して一室にする。

研修や懇親会のたびに外部の会議室を借りていた費用が不要になります。

会議室の稼働率が上がることで、坪あたりの効率も改善します。

オフィスの賃料が高いエリアほど、この効果は金額として大きく表れます。

加えて、組織の規模やチーム編成が変わっても、レイアウトを工事なしで追従させられる点も見逃せません。

【壊さずに間取りを変えられる価値】

固定壁との最大の違いは、変更にともなうコストの構造です。

石膏ボードで造作した固定壁は、レイアウトを変えるたびに解体し、廃材を処分し、あらためて造作する必要があります。

そのつど工事費と産業廃棄物の処分費が発生します。

スライディングウォールであれば、間取りの変更は「動かす」だけで済みます。

工事も廃材も発生しません。

さらに移転時には取り外して次のオフィスへ持ち出し、再び使うことも可能です。

初期費用は固定壁より高くなりますが、二度目・三度目のレイアウト変更を含めて計算すると、多くの場合で逆転します。

変化の速い組織ほど、この差は大きくなります。

【遮音性能とプライバシーの確保】

可動式と聞くと音漏れを心配される方が多いのですが、製品によって性能は大きく異なります。

高遮音タイプでは40〜50デシベル以上の遮音性能を持つものもあり、隣室の会話が聞き取れないレベルまで抑えられます。

性能を左右するのは、パネル自体の構造に加えて、上下や側面の隙間をどれだけ塞げるかです。

ギア式の機構でパネル上下を圧着し、シール材で隙間を埋める方式が一般的です。

ただし注意したいのは、天井裏を通じた音の回り込みです。

天井内に遮音処理を施さなければ、パネルの性能だけでは想定した遮音は得られません。

役員会議や採用面接など機密性の高い用途で使う場合は、天井裏まで含めた設計が必要になります。

【建築基準法と消防法の注意点】

スライディングウォールで空間を仕切ると、一つだった部屋が二つになります。

これは法令上、部屋の区画が変わることを意味します。

区画が変われば、排煙設備の要否、採光の基準、火災報知器やスプリンクラーの配置が変わる可能性があります。

既存の設備配置のままパネルを設置した結果、片方の部屋に火災報知器がない状態になってしまうといった事態は避けなければなりません。

消防法違反となれば是正工事が必要になり、余計な費用と時間がかかります。導入を検討する段階で、設備の増設が必要かどうかを必ず専門業者に確認してください。

【種類とデザインの選び方】

パネルの仕上げには、クロス貼り、スチール、木目化粧板、ガラスなど多様な選択肢があります。

役員会議室であれば重厚な木目、開放感を重視するならガラス、コストを抑えたい場合はクロス貼りといった使い分けが可能です。

ガラスパネルを選ぶ場合、プライバシーが気になるという声をいただきますが、調光ガラスやフィルムの併用で解決できます。

普段は透明で開放感を保ち、必要な時だけ不透明にするという運用ができます。

オフィス全体のデザインとの調和も含めて、実物のサンプルを見ながら選定されることをおすすめします。

【費用相場と予算の考え方】

スライディングウォールの費用は、パネルの仕様、遮音等級、間口の広さ、天井の下地補強の要否によって幅があります。

固定パーティションと比べると初期投資は高めになるのが一般的です。

予算を最適化するコツは、全ての箇所に最高等級を入れないことです。

機密性の高い会議室には高遮音タイプを、開放的なミーティングスペースには標準タイプをと、用途に応じて等級を使い分ければ、必要な性能を確保しながら総額を抑えられます。

あわせて、将来のレイアウト変更で発生するはずだった工事費と処分費が不要になる点も、投資判断の材料に加えてください。

【廃棄物を出さない改装という視点】

オフィスの改装で発生する産業廃棄物の多くは、間仕切りの解体によるものです。

数年しか使っていない石膏ボードの壁が、レイアウト変更のたびに廃材となって運び出されていきます。

スライディングウォールを選ぶという判断は、この繰り返しを断ち切ることにつながります。

動かして使い続ければ、廃棄物は発生しません。

役目を終えたあとも、移設して次のオフィスで使う、あるいは買取に出して別の企業へ引き継ぐという道が残されています。

壊してつくり直すのではなく、組み替えて使い続ける。この考え方は、コスト削減と環境負荷の低減が同じ方向を向く数少ない選択肢です。

【長く使うためのメンテナンス】

スライディングウォールは可動部を持つ製品のため、定期的な点検が寿命を左右します。

目安として年に1〜2回の点検をおすすめします。

点検の内容は、レール内のほこりや異物の除去、走行部への注油、吊りボルトの緩みの確認、シール材の劣化チェックなどです。

動きが重くなってきた、閉めても隙間が残るといった変化は、不具合の初期サインです。

放置すると走行部の破損につながり、修理費が大きくなります。

日常的にはレールにものを置かない、無理な力で動かさないといった使い方の周知も効果があります。

【まとめ|可変性は資産になります】

スライディングウォールは、限られた面積を時間帯や用途に応じて使い分けられる設備です。

会議室の稼働率が上がり、外部施設の利用費が減り、組織の変化にも工事なしで対応できます。

一方で、遮音は天井裏まで含めた設計が必要であること、部屋の区画が変わることで消防設備の増設が生じる可能性があることなど、専門的な確認が欠かせません。

導入前に法令面をクリアにしておくことが、後の手戻りを防ぎます。

そして忘れてはならないのが、壊さずに変えられるという価値です。

レイアウト変更のたびに発生していた工事費と廃棄物がなくなり、移設や買取によって次のオフィスへ引き継ぐこともできます。

当社は企画から施工、法令確認、保守までを一貫してお引き受けしています。導入をご検討の際は、無料のご相談から承ります。

株式会社アルファーテクノ
この記事を書いた人

株式会社アルファーテクノ

オフィス移転・内装工事に20年間以上の実績を持ち、年間1700件以上の施工・提案に対応
東証プライム上場の株式会社ビジョン100%子会社として、物件紹介・レイアウトデザイン・オフィス移転・内装工事・OA機器・通信設備・原状回復をワンストップで提供しています。