近年では、従業員の業務効率や健康面を重要視する企業が増えたことで、機能性に優れたオフィス家具が数多く登場しています。 中でも特に注目されているのが、ワークスタイルやシーンごとに適した高さへの調整を可能にした「昇降式デスク」です。 本記事では、昇降デスクの概要と魅力と共に、導入までの手順と課題を解説しています。 後半では、様々な性能の昇降式デスクと一緒に選び方も紹介しています。 是非、最後までご一読ください。
オフィスデスクと言えば、一般的には天板の高さが70㎝前後ある業務用デスクを指し、オフィス内ではもちろん在宅勤務においても仕事をするのに欠かせない什器のひとつです。
一般的には座った状態で使用するものですが、中には長時間座り続けることにより懸念される健康リスクを考慮し、天板の高さが100㎝前後の立ち作業に対応したスタンディングデスクもあります。
昇降デスクは、座った状態での作業と立ち作業のどちらにも対応出来るよう、天板の高さを調整出来る性能を備えた機能的なデスクになります。
海外のオフィスで広く利用されていたものですが、近年では日本にある企業にも多く採用されはじめ注目を集めています。
昇降デスクが普及し始めた大きな理由のひとつとして挙げられるのが、冒頭でも記載していた通り”長時間座り続けることによる健康リスク”への懸念です。
長時間座り続けると生活習慣病を誘発しやすいという研究結果が世界で数多く報告されており、肩こりや腰痛だけに留まらず、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病などの発症リスクもあります。
しかし、短時間のみでも姿勢を変えるだけで健康リスクが軽減されることも報告されており、2016年にスタンフォード大学で行われた研究では、慢性腰痛を抱える人々を対象に立ち作業と座り作業を組み合わせたところ、症状の緩和がされたのとの報告もあります。
従来の日本でのオフィスワークスタイルでは、平均して1日に約7時間程度座っている状態が続くとされ、世界規模で比較してもかなりの長時間になることから、昇降デスクの導入で得られる効果は高いと言えるでしょう。
昇降デスクには、手動式、ガス式、電動式の3種類があります。
・手動式昇降デスク
ハンドルを回すことで高さを調整します。
・ガス式昇降デスク
ガス圧を利用し高さを調整します。
・電動式昇降デスクです
ボタンひとつで容易に高さを調整できます。
これら全て、同じ高さ調整機能を備えていますが、それぞれに異なる特徴があるため利用環境次第では期待する効果が得られない可能性があります。
そんなリスクを回避するためにも、以降で解説している各式別ごとの特徴とメリット・デメリットを見ていきましょう。
手動式昇降デスクの特徴は、導入のハードルが低いことです。
3種類あるタイプの中でも最も安価で手が出しやすいため、昇降デスクの導入を検討してはいても、費用対効果が気になるという方におすすめのタイプになります。
ただし、毎回ハンドルを回して調整する必要があるため、頻繁に高さを変える場合には不向きです。
◯メリット
低コスト、細かい調整が可能、移動しやすい
✕デメリット
高さを調整が手間、ハンドルが邪魔になりやすい
構造がシンプルな手動式の昇降デスクは安価なだけでなく、比較的軽量なこともあり移動しやすいのも特徴です。
また、邪魔になりやすいハンドルは取り外すこともできることが多く、高さを調整する時以外では収納することでスッキリさせることもできます。
高さの調整を頻繁に行う必要がない環境では、手動式の昇降デスクが最適と言えるでしょう。
ガス式昇降デスクは、本来手動で行うはずの高さ調整をガス圧を利用することで簡易的に行えるようになったため、手動と比べて高さ調整がしやすく、電動よりもお手頃なハイブリットさが特徴です。
ハイブリットなことから人気が高いタイプですが、レバーの引き具合で上がる高さが変わり細かい調整にはコツがいるのと、下げる際は上から押し込む必要があるのが難点です。
◯メリット
コストと使用感のバランスが良い、移動しやすい
✕デメリット
細かい調整にコツがいる、高さ下げに力が必要
細かい高さ調整を必要としない環境では、ガス式の昇降デスクが最も費用対効果が高く人気です。
しかし、物によっては高さを下げる際に、かなりの力で押し込まなくては下げられない製品もあるため、自身の体格を考慮した製品を選ぶといいでしょう。
電動式昇降デスクの特徴は、なんといってもボタン一つで自由に姿勢を変えられる点です。
メモリー機能が付いているものが多く、必要な高さを予めセットすることで自ら調整することなく希望の高さに変えられます。
また、天板にコンセントがついているものもあり、デスク上で機器類の設置がしやすくなります。
◯メリット
スマートに高さ調整ができる、利便性が高い
✕デメリット
高コスト、電源がないと使えない
価格が高額なのと、電動式なことから当たり前ですが電源が必要になるため設置場所を選びます。
しかし、昇降性能が非常に優れているため、頻繁に高さ調整を必要とする環境や長期的に昇降デスクを使い続ける予定がある場合には、強くオススメできるタイプになります。
立ち作業を取り入れることで健康リスクを軽減できるということは、様々な研究結果により多くの人々の間で広く認識され始めましたが、それでも昇降デスクは高価で導入のハードルが高いと思われがちです。
たしかに一般的なデスクと比べると多少高くはなりますが、目的次第では費用対効果が大きいものでもあります。
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