会議室は、ビジネスの現場において重要な役割を果たす空間です。 しかし、十分な会議スペースを設けようと思うと、オフィスの広さや間取りなどの要素が複雑に絡むため、難しい場面が多くあります。 そういった事情も相まって、会議スペースを確保するにあたり、パーテーションを用いての施工が選択されることが多くなっています。 本記事では、会議室のパーテーションの種類から選び方、施工時の注意点、そして施工が難しいといった方に向けた代替案まで徹底解説しています。 会議室の設置でお困りの方は、是非最後までご一読ください。
パーテーションには様々な種類があり、それぞれ特徴と用途が異なります。
以下は、会議室でよく使われる施工型のパーテーションの主な種類です。
・アルミパーテーション
天井や床に固定するタイプで、アルミ製のフレームを使用したパーテーションです。
あとに紹介するスチールパーテーションよりも遮音性においては劣りますが、コストパフォーマンスが良く軽量なのが特徴になります。
特徴
– 比較的施工が安易である
– デザイン性の高さ
適しているケース
– 常設の会議室を仕切りたい場合。
・スチールパーテーション
天井や床に固定するタイプのパーテーションで、スチール製のフレームを採用し、しっかりとした構造と遮音性が特徴です。
パーテーションの内部に遮音材(グラスウール)を入れることで、より遮音性能を強化することが可能になります。
特徴
– 高い遮音性能
– 長期的な使用に適している
適しているケース
– 常設の会議室を仕切りたい場合。かつ、遮音性を重視したい場合。
・可動式パーテーション
可動式パーテーションは、パーテーションをスライドしたり、折りたたむことで簡単に空間を区切れます。
施工をする際は、天井に下地補強が必要であったり、工事費は高額になりやすいケースが多いですが、大きな会議を行う際は折りたたみ、小規模な会議が重なるときは広げるといった柔軟な使い方が可能になるため、汎用性が高いのが特徴です。
特徴
– 用途に合わせたレイアウト変更が可能
– 使用しないときはコンパクトに収納可能
適しているケース
– 会議室の用途が頻繁に変わるオフィス。
・ガラスパーテーション
透明または半透明な素材を使用したパーテーションです。
光を拡散させ、空間を広く見せることができるため、閉鎖的になりやすい会議室を開放的に演出することができます。
特徴
– 洗練されたデザイン
– 自然光を活かせる
– プライバシーフィルムの追加で用途に応じた調整が可能
適しているケース
– デザイン性を重視する企業や、開放的なオフィス環境。
オフィスの間仕切り方法はいくつかありますが、その中でパーテーションが選ばれる理由として、次のようなメリットあります。
1.効率的な空間活用
大会議室をいくつかの小会議室に分けたり、多目的スペースとして活用することができます。
2.コスト削減
造作で壁を作るよりも施工費用が抑えられる可能性があります。
解体して再利用が出来るため、柔軟性も高いのが特徴です。
3.集中力の向上
パーテーションによって視線や音を遮ることで、参加者が会議に集中しやすくなります。
4.ブランドイメージの強化
デザイン性の高いパーテーションを採用することで、訪問者や社員に企業の価値観を伝えられます。
パーテーションには便利な点が多い一方で、考慮すべきデメリットも存在します。
1.遮音性の限界
一般的なパーテーションは完全な防音には向いておらず、機密性のある会議ではより防音を強化する工夫が必要です。
2.レイアウトの制約
固定式のパーテーションは設置後の変更をする際に再度の工事が必要となります。
気軽にレイアウトを変更できない点はデメリットとなる可能性があります。
3.メンテナンス
メンテナンスやクリーニングが必要な場合があります。
特にガラス素材は指紋等の汚れが目立ちやすいです。
次に、実際にパーテーションを導入する際の手順をご案内します。
1.ニーズの洗い出し
どの程度の遮音性が必要か、会議の人数は最大でどのくらいなのか、頻繁にレイアウトを変えるのかなど、目的と用途を明確にします。
2.現地調査の依頼
専門業者に依頼して、寸法や設置環境を確認してもらい見積もりを取りましょう。
3.デザインと素材の選定
企業のイメージや用途に合ったデザイン・素材を選びます。
最終的に業者から送られてきた図面に相違がないかを確認します。
4.施工計画の立案
業者とスケジュールを調整し、業務に支障をきたさないよう配慮します。
土日しか工事が出来ないなどの制約やビルに事前に申請が必要なケースもあるため、事前にしっかりと確認しましょう。
施工日数は、パーテーションの種類や規模によって大きく異なります。
会議室を一つ作るくらいであれば1日で完了する工事もありますが、オフィス全体を細かく間仕切る場合3~5日程度要する可能性もあります。
事前に業者に相談し、スケジュールを明確にすることが重要です。
パーテーションが必ずしも最適な解決策でない場合、以下の選択肢も検討してみましょう。
・LGS造作壁
既存の壁と変わらない見た目の壁を作る場合の選択肢です。
遮音性も仕様により高めることが可能で、クロスや塗装で仕上げるためデザインのバリエーションが豊富です。
パーテーションよりも施工日数がかかります。
造作壁については、下記の記事もご参照ください!
・ローパーテーション
軽量で移動が簡単なパネル型の仕切りです。
自身で動かしてレイアウトを変更できるため、簡易的にスペースを作りたいときに適しています。
ローパーテーションについては、下記の記事もご参照ください!
・カーテンやロールスクリーン
柔軟性が高く、低コストで導入可能です。
音の遮断には向きませんが、視覚的な区切りとし手の用途であれば十分です。
・家具を活用した仕切り
大型の本棚や収納キャビネットで空間を分割する方法です。
機能性とデザインを両立できます。
・プライバシーブース
簡易的な個室型のブースを導入すれば、小規模な会議や集中スペースを手軽に確保できます。
会議室のパーテーションは、空間の効率的な活用やプライバシー確保、デザイン性の向上に大きく寄与します。
ただし、選択する種類や設置の目的によっては、デメリットや課題が発生する可能性もあるため、事前に用途や使用人数をしっかりと計画することが必要です。
パーテーションだけでなく、代替案も視野に入れることで、最適な会議室環境を実現できるでしょう。
オフィスの空間設計を最適化し、快適で効率的な働き方をサポートする会議室を作り上げてください!