2020年12月後半から様々な要因を受けて、相次ぐ電気代高騰に対し、ほとんどの企業が危機感を感じているのではないでしょうか。 さらに、夏冬では電力のひっ迫から節電要請を受け、企業は節電対策が必要になります。 しかし、オフィスにおける電力の消費割合のほとんどが”空調・照明・OA機器”と、オフィス環境を維持するものと直結しており、節電することによって社内環境の低下に伴って生産性が落ちてしまうおそれがあります。 この危機的状況を乗り越えるため、本記事では、社内環境を維持しつつ効率の良い節電対策を紹介しています。 電気代の高騰が気になる方はもちろん、今後のランニングコストを見直したい方は是非、最後までご覧ください。
まず、節電について考える前に知っておきたいのが、オフィス内の電力消費割合です。
オフィスの電気代の内訳は、資源エネルギー庁推計によると〘空調48%、照明24%、OA機器16%、その他12%〙とされ、空調・照明・OA機器だけでオフィス全体の9割近くの電力を消費していることになります。
つまり、この3項目に節電対策を立てることで、効率よく電力を削減することができます。
しかし、空調・照明・OA機器のどれもがオフィス内での作業に重要なもので、3項目の内のどれかを削っても良いのか疑問に思うこともあるでしょう。
次項から巷でよく耳にする”オフィスで簡単にできる節電方法”の後に、空調・照明の順に効率的な節電方法を紹介していますので、その中から自社に合った方法は何かご参考ください。
まず初めに紹介するのは、どこのオフィスでも簡単にできる節電方法です。
オフィスを利用する従業員の一人一人が意識することで簡単に節電ができるものも多く、すぐに始めることができます。
①クールビスの実施・換気回数を減らす
体温調整を空調に頼り過ぎないよう、衣類で調節したり、換気を必要最低限に抑えたりすることで節電に繋がります。
②使用する照明の本数を減らす
使用後の会議室や通路、トイレなど使用頻度の高くないエリアの照明を減らしたり、こまめに消すことで消費電力を抑えることができます。
③モニターの明るさを下げる
モニターは消費電力の大きな割合を占めているため、標準の設定から明るさを40%下げるだけでも、約10~20%の節電効果が得られます。
④定期的にエアコンフィルターの清掃を行う
フィルターのつまりは空調効率を15%~20%ほど減少させることもあるため、2週間に1回の頻度で掃除をすると節電効果に繋がります。
⑤終業時間の見直し
残業をしている少人数のために、広い部屋で空調を効かせることは非経済的です。
修業時間の見直しは労働環境の改善だけではなく、節電対策にもつながります。
⑥使わないコンセントは抜く
待機電力は年間電気代の6%を占めるとされているので、明らかに使っていないコンセントは抜いても良いでしょう。
中には業務内容的に難しいと感じたり、あまり節電効果を実感できなかったりなどの意見もありますが、全てを併せることでそこそこの節電効果が期待できます。
どれも少し意識するだけで手軽にできる節電方法なので積極的に取り入れましょう。
次に、”空調”にフォーカスした節電方法をご紹介します。
空調はオフィスの消費電力の約半分を占めていて、特に夏場・冬場では電力のひっ迫に大きく関わります。
しかし、空調の管理はオフィスの快適さに直結するため、節電を意識しすぎると業務効率の悪化に繋がりかねません。
おすすめの節電方法は以下の2通りです。
エアコンは、設定温度と外気温の差が大きいと消費電力が大きくなります。
そのため、設定温度と外気温の差を小さくすることが節電につながります。
一般的にエアコン(2.2㎾)の冷房温度を1℃上げることで約13%、暖房温度を1℃下げることで約10%の節電効果になると言われています。
節電目的に外気温との差を埋めすぎるが故に、オフィス内の快適さが損なわれないよう、国が推奨しているエアコンの適正温度は、夏場で28℃、冬場で20℃となりますので、こちらを参考にオフィスの温度管理をしましょう。
近年の空調機器は省エネ効果も上がり、買い替えによる節電効果が大いに期待できます。
一定の初期投資費用はかかりますが、長い目で見ると間違いなくメリットの大きいものになるため、常に空調設備を稼働する必要があったり、設定温度を下げたり上げたりできない環境の場合は、省エネエアコンを導入することで大きな節電効果を得られます。
特に15年以上前の型を利用している場合、最新の型と比較して消費電力が倍かかっていることもあるため、年式が古いものであれば積極的に交換を検討しましょう。
最後に紹介するのは照明についての節電方法です。
タイトルでも少し触れましたが、時間・費用対効果抜群で、特におすすめする節電方法がこの「LED照明の導入」です。
これまで紹介してきました節電方法も十分に効果のあるものですが、かける時間や手間、初期費用の面などを総合的に考慮した際に最もメリットが大きいだけではなく、環境面への貢献にも繋がるため、非常に人気の節電方法です。
従来の蛍光灯をLED照明に入れ替えるだけで最大で電気代を約85%削減することができ、LED照明自体の寿命も長いため、一度取り付ければ長期間利用し続けることができます。
※既にLED照明を導入済の方必見!
また、LED照明への入れ替えがお済みの方にも、さらに節電効果を期待できるケースもあるため、既にLED照明にしているからといって諦める必要はありません。
以前と比べ、LED照明の省電力化は大幅に向上していて、10年前のモデルと比較して約46%の電気代の削減効果があります。
以上のことからLED照明の入れ替えコストも考慮して、既に5年以上LED照明をご利用している方は、新しいものの入れ替えを検討すると良いでしょう。
LED照明の導入以外でもオススメなのが「人感センサー」です。
人感センサーとは、人の気配を感知し自動で点灯し自動で消灯してくれる照明機器で、導入することにより、照明の消し忘れを無くすことができます。
休憩室・トイレ・廊下など、使用頻度の少ないエリアで活躍するでしょう。
オフィスの節電方法は、簡単なものから効果の大きいものまで様々あり、より効果的な節電を目指すとなると一定の初期費用がかかってしまうことが多く、費用対効果が気になるところではないでしょうか。
節電はできても導入費用の方が高くなってしまったり、導入費用を気にしてランニングコストに圧迫されたりしないよう、まずは見積りを取ると良いでしょう。
当社では完全無料でお見積りしていますので、電気代高騰で設備の入れ替えを検討している方は、是非一度お問い合わせください。